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Vol.10 ムンプス難聴

 街を歩いていても、春を愛でる可憐な花々が目を楽しませてくれるようになりました。でもまだ寒い日と暖かい日が入れ替わり立ち代り、インフルエンザと花粉症の患者さんも入れ替わり立ち代り・・・

今回は、ムンプス難聴についてです。以前からいつかはこのお話をしたいと思っていたのですが、先日友人より甥子さんの難聴について相談を受けたことからこの話題に決めました。

皆さんもご存知のように、「おたふく」とはほっぺの腫れる病気です。これに罹ると腫れが引くまで、学校や仕事は休まなくてはいけません。もう少し詳しくいうと、ムンプスウィルスに感染(唾液を介す飛沫感染)し、2〜3週間の潜伏期間の後、耳下腺(耳の周り)や顎下腺(顎の下)の腫脹・疼痛が現れ、1週間ほどで治ります。不顕性感染で腫れない人もいますし、発熱はしない場合が多いようです。

以上のような経過で問題なく治ってしまえば良いのですが、この「おたふく」で問題になるのが合併症です。2〜10%に無菌性髄膜炎を、思春期以降の感染では20〜30%に睾丸炎を起こすといわれています。そして報告により数字がバラバラですが、2万人〜数百人に1人の確率で難聴が起こります。

「おたふく」による難聴(ムンプス難聴)は5〜9歳に特に多く、通常は一側性です。「おたふく」発症の(つまりほっぺの腫れる)4日前から発症後18日以内に難聴が出現した場合は確実ですが、不顕性感染だったり、子供の場合でうまく訴えられなかったりすると、色々な検査が必要だったり、診断が難しい例もあります。成人では同時にメマイも起こすことがありますが、これは徐々に治まります。しかし難聴は高度で、治療に抵抗性でほとんど治りません。つまり予防が肝心なのです。

現在ムンプスの予防接種は任意の単独接種となっています。以前混合ワクチンの時に髄膜炎の合併症があり、任意接種となったのです。しかし、ワクチン接種後の髄膜炎の確立は0.01%で、後遺症が残ることはありません。感染してしまった場合の合併症のリスクを考えれば、是非とも受けておくべきものと思います。感染後の接種では予防効果が低いため、1歳から接種可能ですので、是非とも集団生活を始める前に済ませておきたいものです。

まとめ

・     「おたふく」は合併症が怖い

・     集団生活が始まる前にムンプスの予防接種を受けましょう!

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