メニュー 診療時間
トップメイン>代々木の森通信
バックナンバーはこちら>
Vol.15 アデノイド増殖症  

長く咲いてくれた桜の花もさすがに終わりですね。

毎月更新予定で始めたこの「代々木の森通信」ですが、毎月書くのはなかなか難しく、更新が遅れがちで申し訳ありません。

今回は、アデノイド増殖症について少しお話しようと思います。アデノイドとは、別名咽頭扁桃といいます。名前からも分るように、扁桃腺の仲間です。一般に扁桃腺というとのどちんこの両脇にある口蓋扁桃を指すことが多いのですが、アデノイドはのどちんこの裏、鼻とノドの間にある組織です。口蓋扁桃もそうですが、生後徐々に大きくなり、全身の免疫システムが成熟してくるとだんだん小さくなります。アデノイドは大さのピークが3〜7歳でその後だんだんと小さくなり、思春期までにほとんど消失します。口蓋扁桃と違って、大人になってまで炎症を繰り返すことはまずありません。しかし、一時的でもアデノイドが大きすぎると見過ごせないいくつもの弊害がありますので、時として手術が必要になることもあるのです。では、どのような問題があるのでしょうか?

ひとつめは、アデノイドそのものによる問題です。鼻がつまり口呼吸を強いられるので、常に口をぽかーんと開けたボーっとした顔つきになります。寝ると大きないびきをたて、ひどい場合には無呼吸となります。いびきが止まったと思ったら、呼吸が止まっていたということもあります。鼻や口からしっかり息が出ているかどうか、胸とお腹がちゃんと同時に上下しているかどうか確認してみてください。胸とお腹がバラバラに動いていたら、ちゃんと呼吸をしていない可能性があります。横向きにさせてあげると呼吸がしやすくなります。浅い睡眠は、夜泣きや夜尿の原因にもなります。寝覚めが悪くなり、集中力低下にもつながります。アデノイドにより睡眠時の呼吸が高度に障害されると、鼻や顎、胸郭の骨の発育も悪くなります。子供の成長にとって睡眠はとても重要ですから、良質の睡眠が得られない時の成長へのその他の障害も測り知れません。でも、本人にとってはそれが普通の状態なので、自分から苦しいとかつらいといった訴えしはないことが多いのです。

もうひとつは、アデノイド増殖症から二次的に生じる問題です。
アデノイドは耳管孔(中耳へ通じる管の出口)の前にありますから、大きいとそこを塞いで滲出性中耳炎をひきおきします。滲出性中耳炎は慢性的な難聴を引き起こします。
アデノイド自体が感染を起こしていると、アデノイドの細菌が耳管を通って中耳へ進入し、急性中耳炎を反復するようになります。
アデノイドにより鼻がつまると、鼻の中で細菌が繁殖し、副鼻腔炎になりやすくなります。
アデノイドにより鼻がつまり口呼吸になると、のどの炎症(扁桃炎など)を起こしやすくなります。
また口呼吸により口腔内が乾燥するため、虫歯にもなりやすくなります。

 

人間は鼻から呼吸をするようにできているのです。アデノイドのある鼻咽腔には自律神経のツボもあります。鼻呼吸をすることが、自律神経の働きを整えることも知られています。
アデノイド自体は、小児期には誰にでもあるものですが、大きすぎたり感染を繰り返したりする場合は、こまめな処置を必要とし、それでも対処できなければ、大きくなるまで待つのではなく、成長期の大切な今だからこそ、切除が必要なこともあるのです。手術は全身麻酔で行いますが、気になる症状があれば、まずはかかりつけの耳鼻科咽喉科医に相談してみましょう。

まとめ

・     いつも口をぽかーんと開けていませんか?

・     大きないびき、呼吸は止まっていませんか?

・     中耳炎、副鼻腔炎;反復するならアデノイドが原因かも?

過去の代々木の森通信がご覧いただけます。>>
ページのトップへ

■代々木の森耳鼻咽喉科メインへ戻る ■バックナンバーへ ■お問い合わせ