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顔面神経麻痺

顔面神経麻痺とは

顔面神経が何かしらの原因で傷つき、顔面がうまく動かせなくなる病気です。

原因

・原因不明な状況で突然発症する『ベル麻痺』⇒全体の60~80%を占める。※単純ヘルペスウイルス最も多い原因と考えられている。  
・水疱瘡の原因ウイルスである帯状疱疹ウイルスの再活性化による発症『ハント症候群』⇒全体の15%
・その他
⇒聴神経腫瘍や顔面神経腫瘍などの神経腫瘍
⇒交通事故などによる外傷
⇒脳出血や脳梗塞などの脳血管障害
⇒中耳炎
⇒糖尿病
⇒その他、全身疾患によるもの
       
症状・臨床所見
・顔の筋肉麻痺に関連した症状が現れます。
・口元からよだれが出たり、飲んだ物や食べた物がこぼれる。頬の中に食べ物がたまる。
・口角から、空気がもれて、話しにくくなる。
・目を閉じようとしても完全に閉じず、白目になったり、涙が出たりする。
・聴覚が過敏になり、音が耳に響く。
・舌の前3分の2に味覚がない。

治療

・ベル麻痺とハント症候の治療は、ステロイドと抗ウィルス薬による薬物治療が中心です。
・早期に治療を開始した例ほど予後は良く、発症後5日以内の治療開始が望ましいとされています。
ステロイド(副腎皮質ホルモン)剤ビタミン剤血流改善剤代謝促進剤の投与が一般的です。
・重症な例に対しては、安静の上ステロイドの高用量点滴を行うことも多いです。(当院では通院での点滴治療が可能です。)
・通院での点滴治療は、当院休診日を除いて基本的に連続6日間通院していただきます。
※点滴投与前に全身状態を確認する為の採血や尿検査をさせていただきます。
*ステロイド剤を投与するにあたり、既往に糖尿病、胃潰瘍、緑内障、感染症をお持ちの方はそれらを
悪化させてしまう危険性がありますので、必ず医師にお伝えください
上記疾患の主治医や専門医への確認や、入院の上治療が必要となる場合もあります。
・改善状況を確認しながら、ステロイド剤は徐々に減量していきます。
星状神経節ブロック(別紙参照)が有効との報告もあります。(主治医と相談の上、当院でも可能。)(抗凝固剤使用中は当院では不可。)
・初期ステロイド治療が無効であった例に対し、鼓室内ステロイド注入療法などが試みられています。(当院では不可)
・重症例では、顔面神経減荷術という手術が選択されることもあります。(当院では不可)

日常生活の注意

・安静にして充分に睡眠や休息をとり、ストレスを感じない生活を心がける。
・栄養バランスの良い食事を摂る、極端に熱い入浴や長湯をしない、禁酒禁煙をする。
・高血圧、高脂血症、糖尿病を指摘されている場合は、そちらの治療もしっかりと行う。
・処方された薬は、決められた量を確実に内服し、自己中断しない。
・冷やさない。
・無理に動かそうとしない。(後遺症防止のため)
・マッサージ励行。