・鼻の奥や舌の付け根などのどをぐるりと取り囲んでいて、鼻や口から侵入する細菌やウイルスを防ぐ免疫機能を担っています。
・ 特に口蓋扁桃はのどの奥左右にある胡桃大の組織で、一般に『扁桃腺(へんとうせん)』として知られています。 この口蓋扁桃に炎症を起こした状態が扁桃炎です。 |
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・鼻の奥や舌の付け根などのどをぐるりと取り囲んでいて、鼻や口から侵入する細菌やウイルスを防ぐ免疫機能を担っています。
・ 特に口蓋扁桃はのどの奥左右にある胡桃大の組織で、一般に『扁桃腺(へんとうせん)』として知られています。 この口蓋扁桃に炎症を起こした状態が扁桃炎です。 |
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のどの痛み
軽い違和感程度から、痛みが酷くなり飲食することが出来ないほどになることもあります。 まれに、耳への放散痛もみられます。 |
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高熱 *熱が出ない場合もあります。
高熱のために、全身の筋肉や関節にも痛みを訴えます。 熱は数日で下がることもありますが、1週間くらい続くこともあります。 |
腫れ・膿栓
扁桃腺が赤く腫れ、強い炎症の後や慢性炎症では膿の固まった膿栓(通称「くさい玉」) が出ることがあります。 |
痰・咳
痰がよくでます。膿んでくると色についた痰が出ます。 咳は「コンコン」という乾いた感じの「から咳」が出ることがあります。 |
扁桃細菌検査
綿棒で扁桃をぬぐい、原因菌が何かを調べます。(結果が出るまでに1週間必要。) 鼻腔・咽喉頭内視鏡 内視鏡を鼻から喉頭まで挿入し扁桃周囲や同類組織にも炎症がないか検査します。 血液検査 血中溶連菌検査:溶連菌感染の有無を調べます。 EBウイルス・肝機能検査:肝臓にも感染するウイルスによる扁桃炎かどうかを調べます。 一般・炎症反応・血糖検査:全身状態や炎症の程度などを調べます。 |
処置
陰窩吸引洗浄:扁桃の表面にある小さな穴やくぼみに入り込んだばい菌・膿を取り除く処置です。医師が扁桃部分に直接洗浄液を噴射して洗浄していきます。 扁桃周囲膿瘍穿刺:扁桃周囲に膿が溜まっている場合や溜まっているかを確認するために注射器を刺して膿を吸引する処置です。 |
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薬物療法
内服:抗生剤:原因菌をやっつけるためのお薬です。 消炎剤:炎症を抑えるためのお薬です。 解熱鎮痛剤:痛みが激しいときや熱があるときに使用するお薬です。 うがい薬:うがい液を使用したうがいをします。 漢方薬:扁桃炎に効くものや体力を回復させるお薬です。 その他:症状に応じて咳止めなど追加で出す場合もあります。 点滴:重症の場合は点滴をします。 抗生剤・抗菌剤:原因菌をやっつけるためのお薬です。 ステロイド剤:強力な消炎剤です。*糖尿病等の場合使用出来ません。 水分・栄養補給:あまりにも飲食ができなく体力が低下しているときは追加されます。 |
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急性扁桃炎が扁桃の周囲まで波及した状態が扁桃周囲炎です。
なお酷くなり、膿が溜まってくると扁桃周囲膿瘍になります。 消炎後すぐは再燃しやすいので注意が必要です。 年に何度も急性扁桃炎を反復する習慣性扁桃炎や慢性扁桃炎になると、入院による摘出手術が必要になる可能性があります。※この手術は当院では取り扱っていませんので紹介状を書きます。 また溶連菌感染を繰り返すことで腎臓病・皮膚病・リウマチ・掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)など引き起こす可能性もあります。 |
免疫力を低下させない。
免疫力が低下していると、扁桃腺の常在菌が過剰に増殖したり、空気中に浮遊する細菌やウイルスの侵入を阻止するのが困難になります。規則正しい生活をこころがけましょう。 のどの乾燥・身体の冷えに気をつける。 風邪のウイルスが繁殖しやすくなり扁桃腺炎の原因になります。 冷房や扇風機は身体も冷やすし乾燥もするので注意しましょう。 冬場は空気が乾燥しているので加湿器やマスクなどを活用しましょう。 鼻閉や後鼻漏がある場合は扁桃炎に悪影響が出るため鼻炎の治療が必要になります。 |
※扁桃炎は治ったと思っても再燃することがあります。自己判断で中止せず、しっかり治療しましょう。
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