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航空性中耳炎

航空性中耳炎について

慢性穿孔性中耳炎の人は鼓膜に穿孔があるため、外から細菌が入って感染・耳漏を繰り返し、難聴になります。
鼓膜形成術では、耳前部の軟骨膜を採取し、それを用いて穿孔を閉鎖します。
手術により耳漏は停止しますが、難聴はその程度により完治しない場合もあります。
感染などにより手術で貼った筋膜が外れてしまうと、やり直しが必要になることがあります。

原因

喉の奥・鼻・耳・目は細い通り道があり繋がっていて鼻→耳に繋がる道を耳管(じかん)といいます。この耳管は中耳(鼓膜の奥の空洞部分)に繋がっていて、空気を中耳に通して中耳内の圧力と外部の気圧を同じにする役割をしています。
この耳管の機能が上手く働かないと中耳内と外部に気圧差が生じて耳痛が起こります。
気圧差が解消されないと航空性中耳炎になることがあります。

主な症状

耳の詰まり・耳鳴り・耳の激痛

治療

鼻やのどの炎症があればその治療。気圧差によりうっ血、炎症を起こした耳管粘膜の腫れを取り除きます。
症状が強いとき、すぐにまた飛行機に乗る・高層のエレベーターに乗るなどでお急ぎの時は鼓膜切開(下記参照)して消炎を促進し、空気の通り道を確保します。

薬物療法
消炎剤や中耳に残留した浸出液の排出を助ける気導粘膜修復剤などを服用する場合もあります。

鼓膜切開術
鼓膜に簡易麻酔を施してから、中耳に溜まった膿や浸出液を人工的に鼓膜に切開(2~3㎜程度)し、排出をさせる方法です。
鼓膜の穴は数日~1ヶ月で自然閉鎖します。それまで耳だれが出るかもしれませんが、炎症が治まるにつれ出なくなります。

予防法

のど・鼻・耳の炎症を治療しておく。

離陸・着陸時の前後約30分にあくびを繰り返す。
離陸・着陸の前にあくびや口を大きく開ける動作を繰り返したり、つばをのみこむ動作を繰り返してみましょう。

離陸・着陸の前後に耳栓をしておく。
耳栓をしておくことで気圧の変化をが緩やかになり、機内の騒音もカットすることで耳の疲労感も減少してくれ、航空性中耳炎の発生を防ぐことに役立ちます。

飴やガムを口にする・または水分をとる。
飴を舐めたりガムを噛むことで、唾液を飲み込むときに耳抜きがしやすくなり、耳のつまりが消えることがあります。
※アルコールは耳管周辺の粘膜を腫らしてしまい、耳管を狭くさせてしまいます。
またアルコールにより眠くなりやすくなり、つばを飲み込む回数が減るため、お酒はおすすめできません。

機体の降下時は寝ずに起きておく。
睡眠中はつばを飲み込む回数が減るため、降下時は起きておきましょう。

鼻をしっかりつまんで耳抜きをする。
耳抜きが苦しかったり辛い場合は無理をせず、あくびやつばを飲み込む動作を繰り返しましょう。
耳抜きの方法に、鼻をつまんで口を閉じたまま息を吐いて鼻の奥に空気を送り込む「バルサルバ法」があります。

お子様の場合
○乳児の場合は哺乳瓶やおしゃぶりをくわえさせると嚥下の回数が増え、予防に効果的です。
○寝ているときは嚥下の回数が減るため耳が痛くなりやすいので、飛行機の降下時に起きてミルクを飲んでくれるよう、授乳や寝かしつけるタイミングを調整しておくとよいでしょう。
○痛くない航空性中耳炎になっている場合もありますので、心配なときは耳のチェックをしてもらいましょう!

飛行機に乗る際のお薬のタイミング