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嚥下障害

最近むせやすいかな?と思う方へ

口に入ってきた食べ物が食道を通り、胃に送り込まれるまでの一連の動作が何らかの原因により
うまくいかなくなることを嚥下障害と言います。(誤嚥:食べ物が胃ではなく、気管の方へ入り込むこと。)

原因

腫瘍・外傷・歯槽膿漏などによる構造的障害・うつ病・心身症・認知症などによる心因的障害脳血管障害や糖尿病などによる末梢神経障害、加齢などによる機能的障害と様々な原因がありますが、ここでは加齢による機能的障害について説明します。

治療

~加齢による食事の変化~


・味覚が衰える
濃い味付けを好む

・飲み込む力が弱くなる
むせる、つかえる

・唾液の分泌量が減少する
胃に負担、食欲減少

・視力、聴力、嗅覚、触覚、温覚が衰える
食欲減退、やけど

・消化液の分泌減少し胃腸の動きが低下
消化不良、下痢、便秘

・噛む力が衰える
偏食、栄養の偏り

食事を摂る際の7つのポイント

①食事を始める前に、手・口・のどがきれいであるかを確かめましょう。
口腔内をきれいにすると誤嚥性肺炎が減る。と言う研究もあります。

②環境を整えましょう。
食事に集中できるようにテレビを消す等しましょう。
 
③食事の工夫をしましょう。
「パラパラ」「パサパサ」「ザラザラ」「ベタベタ」はむせやすいです。増粘剤等を使用し、食事にトロミをつけるなどの工夫をしましょう。
最近の増粘剤は冷たい液体でも使用でき、味もさほど変わらなくなりました。ドラックストアー等で購入できます。

④体制を整えましょう。
いつもの食べなれた姿勢が一番ですが、姿勢が悪いとむせ・誤嚥に繋がりやすくなります。
きちんと座り、背筋を伸ばして食べましょう。
寝たきりの場合では30~60度くらいの仰臥位で食べるとよいでしょう。
いずれの体制も必ず頸部を前屈しておくことが大切です。

⑤よく噛んで、味わいながらゆっくり食べましょう。
嚥下後すぐに咳払いをして空嚥下をすることでむせこみを予防しましょう。
 
⑥食事後も気をつけましょう。
逆流によるむせこみを防ぐため、食後2時間は座位を確保しましょう。

⑦普段から口・のどの清潔を保ちましょう。(口腔ケア)
食後にお茶を飲む習慣は、口とのどの衛生に効果的です。
食後のみでなく、就寝前にも必ず歯を磨いて、口をゆすいで、うがいをしましょう。

リハビリ

空嚥下
口腔内に何も無い状態で、唾液を飲み込みます。

ハフィング
ゆっくりと息を吸い込んだ後、速く、強く、息をはくことで痰を気道の上部に移動させる方法です。
大きく息を吸い込んだ後、声を出さずに、「ハッ ハッ ハッ」と強く、早く、息をはきだします。
これを4~5回繰り返します。その後、咳をして痰などの異物を出します。