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急性中耳炎

原因

耳から水や細菌が入り込んで起きるわけではありません!!喉の奥・鼻・耳・目は細い通り道があり繋がっています。鼻→耳に繋がる道を耳管(じかん)といいます。
この耳管は中耳(鼓膜から先の空洞部分)に繋がっているため、喉あるいは鼻から細菌が耳管を通って感染を引き起こすのが主な原因です。
成長途中の乳児や子供の場合、耳管が未発達なため中耳炎になりやすいのです。
そのため乳児では添い寝で授乳するとミルクが逆流して耳管に入り、中耳炎になりやすいです。

症状

耳痛:詰まった感じがすることもあります。
難聴:聞こえが悪くなります。
発熱:大人の場合発熱することは少ないです。お子さんは突然高熱になることもあります。
耳だれ:鼓膜が破れることによって中に溜まっていた膿などが排出され、痛みからは解放されますが、中耳炎がひどくなっての症状ですので放置は厳禁です!!皮膚ただれの原因にもなりますので、見える範囲は濡れたタオルなどで拭いましょう。

主な治療

薬物療法
抗生物質の内服や点耳が中心となります。
点耳は高濃度の抗生剤や消炎剤を直接中耳に到達させることができ、抗生剤の内服よりも副作用が少ない
ため鼓膜表面にまで炎症があるときや、鼓膜に穴が開いているときに有効な治療です。
鼓膜切開術
鼓膜に簡易麻酔を施してから、中耳に溜まった膿や浸出液を人工的に鼓膜に穴(2~3㎜程度)をあけて排出をさせる方法です。
炎症が強いと処置時に痛みを感じることもありますがその後痛みも治まり、治りも早くなります。
鼓膜の穴は数日で自然閉鎖します。それまで耳だれが出るかもしれませんが、炎症が治まるにつれ出なくなります。

予後

通常は1~2週間で治りますが、痛みがなくなった時が治癒ではありません。
放置すると難治例や浸出性中耳炎に移行する場合もありますので、自己判断せずに最後まで受診しましょう。
また、治癒後1カ月は再発しやすいです。

よくある質問

Q1:登園・登校はどうしたらいいですか?

痛みが落ち着いていて、熱もなければ登園・登校は可能ですが、2~3日は激しい運動は控えましょう。

Q2:お風呂・水泳はいいですか?

痛みが落ち着いていて、熱もなければ入浴は大丈夫です。
ただし、耳の中にお風呂の水が入ると感染が悪化することもあります。
洗髪は控えましょう。もしくは耳に水が入らないように注意してください。
水泳は出来れば治るまで、少なくても一週間はお休みしたほうがいいです。

Q3:夜中に急に耳を痛がりだしました。どうすればいいですか?

慌てて夜間救急へ行くと、耳鼻科医が不在で処置ができない場合や一日分のみの処方で結局翌日も受診しなくてはいけなくなる場合が多いです。
体が温まると痛みが現れやすい(特に激しい運動や入浴後は注意)ので、冷たいタオルで耳のまわりを冷やすことで和らぐこともあります。
それでも治まらない場合は鎮痛薬(小児は解熱剤)を用法・用量を守って使用してください。
そして翌日必ず耳鼻科受診してください。
 
Q4:繰り返さないためにはどうしたらいいですか?

治癒後しばらくは再発しやすいです。1か月は風邪をひかないようにしましょう。
鼻すすりはなりやすいと言われています。鼻はすすらず、片方ずつかみましょう。
風邪のときに飛行機に乗ることでもなりやすいので注意しましょう。

2歳までに中耳炎になったことのあるお子様は統計的にも中耳炎を繰り返しやすいので鼻水が出るようになりましたら、早めの受診をおすすめします。